レッドリスト:ホッキョクグマ
ホッキョクグマは現存する陸上の肉食獣としてはヒグマとともに最も大きな動物です。オスの成獣は体長2mを超え、体重も800キロに達したものもいます。体格にくらべて頭が小さく首が細いのが特徴です。ホッキョクグマはシロクマと呼ばれるように全身真っ白か、白っぽい黄色、茶色の毛で覆われており、体温を逃がさないようにコートのような役目も果たしています。また他のクマにくらべて皮下脂肪が多く、体温を保持しやすい身体になっていることも寒さに強い理由です。主食はアザラシやセイウチ、魚などです。泳ぎが得意で自ら海に入って捕らえることもあります。春になると海岸部から内陸部へ移動して植物や鳥、時にはトナカイも食べます。生息地はその名のとおり北極地方の沿岸で、1950年代から70年代前半まで、狩猟によって減少し、絶滅の恐れがありましたが、1976年ホッキョクグマ保護協定ができてから回復し、危機を脱しました。
※レッドリストとは絶滅のおそれのある野生生物の種のリストです。国際的には国際自然保護連合 (IUCN)が作成しており、国内では、環境省のほか、地方公共団体やNGOなどが作成しています。 参考資料:環境省Ministry of the Environment